二度目の「湖国を描く絵画展」

 同展への出品は今年は自分にとって2回目。
 昨年は初入選を果たしたので、今回は入賞狙いという贅沢な野望をいだいて作品を搬入した。
 作品は今年も2点。ひとつはM40の作品(これをAとしておく。運がよければ、という程度に描いた作品)。
 もう一つが本命と考えていたF50の作品(Bとしておく。応募規定としても、自分の経験としても最大サイズであった)。

 今年のこの絵画展の特徴として、20周年記念で金賞の賞金がこれまでの倍の10万円になったということ、琵琶湖の景観が日本遺産に認定されたことを記念して、日本遺産認定記念賞が5作品分追加されたこと(賞金は各10万円)が挙げられる(以上は今年だけの特別措置)。
 したがって今まで22点の入賞作が、今回に限り27点になるということ。
 当然ながら応募数が増えるであろうことが予測された。

 去年の応募総数が299点であったのに対して、今年は同333点だったそうだ。

 それだけに、例年なら午前中に終わる一次審査が20分程度オーバーした。
 審査のやり方は去年と同じで、審査員も前回と同じ3名。
 作品を3点ずつ並べて、各審査員がひとり1票で挙手をするというやり方である。

 全作品が一巡したところで、3票を得た作品は25点だった。
 去年は18点だったからかなり多い。
 入賞枠が27点ということは、この3票作品でほとんど入賞が決まり、あと2点だけ2票作品から格上げされる形になる。

 そして、私の作品Bは、その微妙な2票作品だった(作品Aには、予想通りというか、票は入らなかった)。

 午後からはまず全体の入選作を確定するための、1票作品の足切りから始まった。
 そのあと、入賞作品の確定という作業に移る。

 残念ながら私はこの日べつの用があって、最後まで見ることができなかった。したがって2点の格上げがどうなったかはわからずじまいである。

 入選の内訳を見るとおおよそこうなる。
★★★★☆☆☆☆☆☆☆☆◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

★:入賞(賞金あり)
☆:入賞(賞金なし)
◯:入選

 選外(△印)も含めた応募総数全体で見ると、
★☆☆◯◯◯◯◯◯◯◯△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 入選率は27%と、かなり厳しい方ではないかと思う。

 私の作品Bは入選枠内には入ったが、2票作品群およそ50点の中から25倍の競争率を勝ち抜かないと入賞にはならない。
 残念ながら祈りしか残されていない(^^ゞ。

 審査の基準などについての感想は去年とほぼ同じなので、興味のある方は応募のいきさつと公開審査の模様を書いたこちらを読んでいただければよいだろう。

 やはり素人っぽさの残る作品はまず落とされる。
 非常にうまい、とても美しい‥‥という〈だけ〉の作品も遠慮なく落とされている。
 同時に、審査員3名三様の好みがあるなということも感じられた。
 また今回は応募数が多いこともあって、審査員といえども延々と続く絵の列に次第に疲れてくる。審査のスピードがだんだん早くなり、後半は悪く言えば手抜きっぽくなってくるのである。
 似たようなモチーフの作品は、早い段階で並べられたほうに票が入りやすいという傾向も前回と同様だった。

 審査自体は公平であるとはいえ、選定のシステムがこのような形である以上、運不運は必ずつきまとう。
 全作品を一望のもとに眺めるようなやり方(物理的に不可能だが)でも取らない限りは、審査順序に伴う不平等感が生じるのは仕方がないことなのかもしれない。

*    *    *
後日談

 2日ほど経って、審査通知書が送られてきた。
 特別賞受賞が確定。「NHK大津放送局長賞」だそうである。
 賞金のない賞だが、入賞は素直にうれしい。

 50点近い2票作品の中から、なぜ私のが選ばれたのか。
 祈りが通じたからというのは置いといて、やはりモチーフの選び方が勝因ではなかったかという気がする。

 去年の講評で、審査員の一人である日本画家の黒光氏はモチーフの独自性ということを強調していた。
 「こんなところを絵にするのか!?」というのが画家の視点だという表現をされていた。

 芸術的視点もそうだが、単に競争的原理からしても、他人と似たモチーフは選ばれにくい。
 樹齢何百年の古木や朝焼け夕焼けの情景など、誰もが描くモチーフは、公募展の大量の作品の中では当たり前すぎて新鮮味にかける。

 今回の私の作品はそれほど独自性があるものでもないが、少なくとも300数十点の絵の中に類似のものは見当たらなかった。
 残り2つを選ぼうとした時、他と違うものに目が行くのは自然なことではなかろうか。

 結果的に私は、ここに書いた去年の経験を素直に反省して、きちんと対策をしてきたのだなぁと今になって思う。

二度目の「湖国を描く絵画展」」への2件のフィードバック

  1. 家主 投稿作成者

    arz2beeさん、コメントありがとうございます。
    誰にどの賞をというのは、グランプリと金賞(それに今年だけは記念賞)を除くと、ランダムに選ばれるのかもしれません。

  2. arz2bee

     入賞おめでとうございます。私は埠頭に一票。NHKにも目利きが残っているようですね。

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