この看板、こんな意味に受け取れないか。
「無断駐車を発見した」人には、「1万円をお支払い頂く」と。
だったら、発見しても見て見ぬふりをしよう。反則金を取られてしまうから。
もちろん、そうでないことはわかるわけだが、読み手が善意に解釈して初めて正しい意味がわかるような文章は、やはり悪文といってよい。
「発見する」と「支払う」という2つの動詞のそれぞれが違う主語を持っているというところにこの悪文の原因がある。
さらにその大元をたどれば、わざわざ「発見する」などという言葉を使ったところに最初のとっかかりがある。
もっと簡単に「当駐車場での無断駐車には」とすれば何の問題もなかった。
しかしおそらくこの駐車場では、日々無断駐車とその発見という大バトルが繰り広げられているのだろう。そのために駐車場の管理者も、つい発見と言いたくなってしまったわけだ。胸中察するに余りあるものがある。
(撮影地:神奈川県相模原市)
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