無料で、パソコン初心者でも簡単に使え、かつ実用的な文字起こし(テープ起こし)のツールはないか、と尋ね尋ねて三千里。前の記事の続編になります。
マイクで喋ったものをテキスト化するのはすでに当たり前になっています。
ここで触れるのは、すでにある録音データを自動で文字化する機能に関してです。
前の記事では、推奨候補は「IBM Watson Speech to Text Demo」と「YouTube」の利用であるとの結論に達しました。
ここでは、それ以外の方法について、その後わかったことを追記しておきます。
1.Googleドキュメントを使う方法
上記2つの方法以外で実用的価値の高そうなものに、Googleドキュメントがあります。
Googleドキュメントを使って自動文字起こしをする場合、音声データを、マイクを介さずに直接Googleドキュメントに送り込む入出力デバイスが必要です。MacとWindowsとでは若干異なります。
Macの場合:soundflowerのダウンロード ただしsoundflowerは(ネット上にはまだありますが)開発は終了し、現在BlackHoleという有料アプリとなっています。
Windowsの場合:特別なアプリを導入しなくても、パソコン内に「ステレオミキサー」というデバイスがあればそのまま使えます。ただしない場合もあるのだそうで、そのときにはやはりドライバのダウンロードが必要です。
結論として、Googleドキュメントを使うのであればWindowsが有利と言えるでしょう。どちらの場合もブラウザはGoogle Chromeが条件となっています。
2.YouTube法をもっと便利に(1)
YouTubeを使う方法について、前の記事では「ビデオ編集がネックだ」といいました。しかしその後、ビデオ編集ソフトを使わなくてよい方法を見つけましたので、それでやってみましょう。グッとハードルが下がるはずです。
◆ TunestoTubuでYouTubeにアップロード
にアクセスします。原文は英語ですが、Google Chromeを使って右クリックすれば日本語で読めます。
YouTubeにアップするわけですから、Googleアカウントでログインします。
この画面で、「ファイルをアップロードする」をクリックして、最初に音声ファイル、次に画像(適当なダミーでよい)をアップします。
作業はそれだけ。勝手にYouTubeにデータを上げてくれます。
容量の上限は50Mbとのことです。大まかに1Mb=1分と考えておけばよいでしょう。Google Speech-to-Textが月60分を超えると有料になることを考えると、リーズナブルではないでしょうか。
3.YouTube法をもっと便利に(2)
もうひとつ、かなり画期的なアプリをご紹介します。
YouTubeで「文字起こし」をクリックすると、テキスト化されたデータが見られるわけですが、「ここを修正したい」という場合、そのテキストをコピーしてエディターなどで修正作業をするしか方法はありませんでした。しかし「Vrew」というアプリケーションはそれを可能にしてくれます。
つまり、音声を聞きながら、この箇所が間違っているという場合、その場で修正が可能なのです。動画であればその場で字幕が修正できますし、音声データのみであれば、その場で修正を加え、その結果をテキストデータとしてダウンロードすればそれでおしまいというわけです。
このアプリケーションはパソコンにダウンロードすることが必要です。ただ、作業はきわめて簡単です。
多彩な機能を持ちながらこのアプリも無料。MacとWindowsの両方に対応しています。